問題文を"クリック"すると解答をみることができます. 複素数と図形 †今回の目標は複素数の幾何的側面に慣れることです. 複素数の和・差はベクトルとみることができ, これらを道具として,円・直線・三角形・四角形といった図形も扱えるようになりましょう. 複素数のベクトル的側面 †複素数のベクトル的側面を確かめる良問です. (1) βの偏角はαの共役の偏角と一致させているので,あとは大きさ(原点からの距離)です. ----- 参考問題 ----- zの存在範囲はベクトルと同じように斜交座標系を考えるとよいでしょう. (1)三角形の面積公式の複素数版です.(1),(2)ともに共役の計算に慣れておく必要があります.目標を立てて式変形していきましょう. 回転移動 †平行移動と回転についての基本問題です.原点以外の点のまわりの回転も扱えるようにしましょう. 複素数の和・差は複素数平面では平行移動として捉えることができます. 点 すなわち です.
これは
∠B ----- 参考問題 ----- 極形式での表現と図形的意味を繋ぎましょう. 回転して楕円の標準形を求める問題です.複素数平面上の点zを原点のまわりにθ回転させた点は(cosθ+i sinθ)z として求めることができます. 円の方程式 †与えられた不等式を主眼とするか, 「実数tが存在する」を主眼とするかで解法がわかることでしょう. 不等式を主眼とするなら,左辺を|α-β|の形に見直します. |α-β|≦1は線分αβの長さについての不等式であり,βを固定すると, αはβを中心とした半径1の円の周および内部を動きます. 「実数tが存在する」を主眼とするなら, α=x+yi(x,yは実数)とおいて, 与えられた不等式を平方し,tの2次不等式として処理しましょう. ----- 参考問題 ----- アポロニウスの円です. 実数であるための条件と円の方程式を求めています. 直線の方程式 †ベクトルでいうと,(1)は2点(通過点と方向ベクトル)が与えらえれたときの直線の方程式, P(z)がA(a),B(b)を通る直線上にあるための条件は P(z)がC(c)を通り,A(a),B(b)を通る直線と直交する直線上にあるための条件は ----- 参考問題 ----- 垂直2等分線,純虚数についての取扱いを問うています. (1)Pが△OABの外心である条件は「OP=AP=BP」です.αβ=zをαだけの関係式として表しましょう.(2)αβ=zを満たすα,βが存在するようなzの条件を求めます. 共線条件・共円条件 †円周上の異なる4点α,γ,β,δがこの順に四角形をつくるとき,
α,βはγ,δを隔離するといいます. (1)の証明が終わったら, 4点α,γ,β,δが同一円周上にあるための必要十分な条件(共円条件)は α,βはγ,δを隔離するときは
α,βはγ,δを隔離しないときは
であることを確かめておきましょう. (2)では, ----- 参考問題 ----- 3点が同一直線上にあるための条件は? 三角形・四角形 †(1),(2)は,△ (3)では各辺および対角線の長さを調べてみましょう. ----- 参考問題 ----- Eを求めるとき,△ADE≡△ABCには同じ向きに合同であるときと逆向きに合同であるときの両方があることに注意しましょう. 三角形の相似条件,分点公式を確認しておきましょう. 鋭角三角形である条件を長さでとらえるか,角でとらえるかで解法が分かれます. α,β,γの対称式であることに着目して,α,β,γの間の関係を探りましょう. 正方形をつくるためのzとwの関係(回転移動と相似変換)を式で表しましょう. |