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ベクトルの第1問目ですが,分点公式とその応用がテーマとなっています.
ベクトルの扱いに慣れることから始めましょう.ベクトルの始点の取りかえるときは差に分解します. は大丈夫でしょうか.
分点公式は直線のベクトル方程式の1つの表現です.また,ベクトル式の中に分点公式が現れたら,そこから辺の比を読み,解き終点の位置を説明できるようにしておかなければなりません.それがこの問題では面積比につながっています.
分点公式の演習としての頻出問題です.(1)で具体例を考え,(2)で一般化するという教育的な配慮が伺えます.
(1)分点公式を利用します.(2)2直線の方向ベクトルが平行であることを示しましょう.(3)2つの三角形の面積を△ABCの面積で表しましょう.
教科書では
平面ベクトルの1次独立を
,,とは平行でない
( 3点O,A,Bは同一直線上にない
三角形OABをつくる)
空間ベクトルの1次独立を
4点O,A,B,Cは同一平面上にない
( 四面体OABCをつくる)
と定義していますが,大学での1次独立の定義は
平面ベクトル:
空間ベクトル:
です. 1次独立とは何かをもう一度考えておきましょう.
平面上の図形ならばメネラウスの定理,チェバの定理を用いて辺の比を求めることもできます. しかし,空間になるとこの手の定理は使えません. しかし,ベクトルなら空間でも同じ考え方で(1次独立を用いて)処理できます.
直線の方程式(分点公式),1次独立を学ぶための基本問題です.幾何的解法もあります.
平行四辺形を用いた1次独立の問題です.Rは2直線の交点なので2通りの表現が可能です.
ベクトルにより表された点の存在領域を図示する問題です. 斜交座標を考えて図示できるようにしましょう. また「何故そのような図形になるか」を問われたときは ベクトルの和,スカラー倍の定義にまで戻って説明できるようにもしておきましょう. 2点A,Bを通る直線は
,
として表示されます.
図は描けるが……,ではダメでしょう.図示は成分計算でゴリ押しという手もありますが,ベクトルとして処理したいものです.
平面ベクトルでの領域の図示問題です.(1)では直線の方程式,(2)では線分の移動を説明します.(3)はs,tの符号で場合します.
内積の定義より, でない2つのベクトルのなす角は
として求めることができます.
また,内積は
交換則:
分配則: (ベクトルを成分表示する)
スカラー倍についての結合則:
が成り立ちます. これにより内積は数の積のように展開することができます.
また,三角形OABの面積は
です.公式として使えるようにしておきましょう.
△OABについての条件が3つ与えられているので,この三角形は確定しており,キ〜コの設問は単純計算です.三角形の面積の公式も使えるようにしておきましょう.最後のサはABが一定であることに着目します.
重心の定義や性質を使います.また,2つのベクトルのなす角と内積は一体のものです.
平面と直線の交点Tを求めるには, Tを平面上の点として,また,直線上の点として2通りに表し, 使われたベクトルの1次独立性から係数を比較します.
3点A,B,Cで決まる平面のベクトル方程式は
(, は実数)
(, は実数)
(,, は を満たす実数)
です.また,点Aを通り,に平行な直線のベクトル方程式は
(は実数)
2点A,Bを通る直線のベクトル方程式は
(は実数)
(, は を満たす実数)
です.
4点が同一平面上にあるという条件は,4点のうちの3点でつくられる平面上に残りの点があるということです.これを式で表しましょう.
線分OFと平面PQRの交点Rを1次独立なベクトルで2通りに表し,係数を比較します.
(3)Pが1次独立な3つのベクトルで表されるとき,Pが平面OBC上にあるための条件,Pが線分BC上にあるための条件は,Pを表すベクトルの係数で表すことができます.
成分表示された図形の扱いを取り上げた問題です.
ここでは直線と球面,直線と平面の交点を求めることに焦点を当てています.
球面と直線が接するということは,共有点がただ1つ存在するということです.
垂線の足は頻出.対称点を求めるところで直線のベクトル方程式の理解度をみえてきます.
平面では
(1) 点A()を中心とする半径 の円は
(2) 点A(),点B()を直径の両端とする円は
(3) 点Aを中心とする半径 の円は
空間では,(1),(2)は球面のベクトル方程式となります.
円のベクトル方程式の問題です.2点を直径の両端とする円のベクトル方程式,中心と半径が与えられた円の成分表示どちらも使えるようにしておきましょう.
始点がバラバラです.始点をOにそろえて式を整理してみましょう.OPの最大値を読み取るところが+αとなっています.
内積と成分
, のとき
です.
の への正射影ベクトルは
です.
正射影ベクトルを利用すれば,垂線の足の座標を求めなくても,垂線の長さを求めることはできます.
(1),(2)は親切すぎ?Mを始点としたベクトルで表すと計算がきれいにまとまりそうです.(3)OHの長さはHの座標を求めますか?,それとも,正射影ベクトルを利用しますか.(4)やっと球面が現れて+αの体積問題となりました.
成分表示されていない四面体の体積についての基本問題です.